大爆音でメタル最高‼★ゲキ×シネ『メタルマクベス』のかんたんレビュー
GEKI×CINE 20th☆Tour第3弾は、これぞ王道!シリーズ『メタルマクベス』です。
とっても楽しみでどうしても早く見たくて超速で仕事片付けて映画館へ駆け込みました。
もう大、大、大満足。なんならもう一回見に行きたいぐらい。
ホントは声を出したかった。拍手したかった。映画館は静かにしなきゃってストレスで辛かった。
インド映画みたいに声出しOK立ち上がりOKで上演してくれないかなあ?
鋼鉄のロック・スペクタクル『メタルマクベス』
2006年5月から7月まで松本、東京、大阪にて公演
脚色/宮藤官九郎 演出/いのうえひでのり
キャスト/内野聖陽・松 たか子・森山未來・北村有起哉・橋本じゅん・高田聖子・粟根まこと・上條恒彦
80年代を生きたメタルバンドとマッドマックス的近未来が交錯する、衝撃の《新・マクベス》誕生!
西暦2206年。繰り返される戦争によって瓦礫の荒野と化した未来。
レスポール王(上條恒彦)率いるESP王国が誇る無敵の将軍・ランダムスター(内野聖陽)は、親友エクスプローラー(橋本じゅん)と共に城へと帰る途中、三人の魔女にこう告げられる。≪万歳!マクベス!いずれは王になるお方≫
「マクベス?残念ながら人違いだ」と訝る二人に手渡されたのは、1980年代に活躍したヘヴィ・メタルバンド【メタルマクベス】のCD。
バンドメンバーの顔は、ランダムスター、エクスプローラー、そして忠臣・グレコ(北村有起哉)にそっくりであった。居城で待つランダムスター夫人(松 たか子)は、夫がやがて王となるという予言を知り、それを確実に実現させるため、王を殺すことをけしかける。
ためらうランダムスター、短剣を差し出すランダムスター夫人。
「やるなら今しかないのよ、ランディ」
その言葉に、ランダムスターは意を決し、しっかりと剣を握りしめ王の寝室へと向かった――。翌朝、身重の妻(高田聖子)と共に城を訪れたグレコは王の死を知る。
首謀者は王の息子レスポールJr.(森山未來)だと言い張るランダムスター。
だがJr.の教育係でもあるグレコは、ひそかにJr.をフェルナンデス国・パール王(粟根まこと)の元に逃がす。魔女達の予言通り王位についたランダムスター。
http://www.geki-cine.jp/m-macbeth/より
しかし罪の意識に苛まれ夜も眠れず、一人地下室に籠もり【メタルマクベス】のCDを聞き続ける。
予言に振り回され、暴君と化し、破滅への道を進んでいくランダムスターに、とうとう反乱の手があがるが―――。
ミーハー気ままな感想を覚え書き(敬称略)
内野聖陽✕松たか子の組み合わせがサイコー
ランダムスター(内野聖陽)と夫人(松たか子)は声質もいいし芝居の安定感もサイコーでした。
実力のある役者さんが揃ったお芝居は安心できるので、最初から最後までずーっと途切れず楽しめます。
2018年版のメタルマクベス(disc1からdisc3)組よりも、この内野聖陽✕松たか子のメタルマクベスが王道シェイクスピアらしくてワタシは好きです。
ふたりとも身体の線がキレイでメタル衣装もとっても似合っていてカッコいいし、どちらもセリフを喋るときの口元に特徴があって、映像アップになるたびに口元ばかり見てしまいます。ホント口元に色気があって惚れ惚れしました。
若い松たか子のぷにぷにのほっぺとか若い内野聖陽の目尻にも魅入ってしまい、なんだか変なフェチ気分です(苦笑
王専属シンガー冠くんの『炎の報告』
伝説のメタル・ヴォーカリスト冠徹弥の日本人離れしたシャウトが気持ちいいー
「間違えましたアアアア ゴートウーヘル‼」が頭から離れません(笑笑
メタル歌唱中のレスポールJr(森山未來)やグレコ(北村有起哉)のヘッドバンキングも激しくて(笑
レスポール王(上條恒彦)の素晴らしい歌声とも掛け合ってこのシーン大好きです。
元きよしのデビュー曲『七光り三度笠』
メタルと演歌のフュージョン!歌もダンスもタップも強烈な印象を残すさすがの森山未來です。
ダンスのシーンの足の曲がり具合スゴッ!さすが。
『それはどうしても必要ですか?ここは僕のタップソロなんです!ジャマしないで下さい!』
「親の親の親の七光り〜♪」頭から離れません。思わず口ずさんでしまう。
小ネタ満載でいちいち気になるヮ!
エクスプローラー(橋本じゅん)やグレコ夫人(高田聖子)の新感線いつものお約束ネタも満載です。
が!何より気になったのは、マホガニー城の門番(皆川猿時)
レスポール王(上條恒彦)の暗殺でみんなが大騒ぎしてる場面の端で、いちいち細かいネタを繰り返すもんでみんなのセリフが耳に入ってこない!(笑
レスポールJr(森山未來)が身の危険を察知して退場していくシーンなのに、ランダムスター夫人(松たか子)がしめしめの表情しているシーンなのに、門番(皆川猿時)の小ネタばかりが気になって(爆笑
さすが大人計画。普通の芝居だけでは終わりませんねえ。笑い掠め取っていきます(笑
マクベス✕ヘビーメタルって気持ちいい
シェイクスピア作品って有名セリフがたくさんあるけれどお腹に力を入れた、おどろおどろしいカンジ。
それがメタルのお腹に響くリズム音やギターリフやハイトーンにうまくマッチしていて気持ちいい。
トゲトゲやビリビリの黒い衣装もロン毛もツンツンモヒカンもうまくあっている。
クライマックスのランダムスター(内野聖陽)とグレコ(北村有起哉)のシーンとそれに続く大爆音。
あの大爆音の中にいる高揚感と幸福感ったら。超気持ちいい。
あれは劇場でないと体感できません。(特に今日のシアターサウンドが良かった!)
メタル最高!マクベス最高!って思いました。
シェイクスピア✕クドカンに惚れ惚れ
シェイクスピアなかでもマクベスはいろんな作品を観劇していますが、いつもちょっとひっかかる部分があってモヤモヤしていたのです。
しかしこの作品はスッと心に入ってきて、素直にシェイクスピア作品の良さを味わいました。
ランダムスター夫人(松たか子)のセリフで特に心に響いたのが
「小さい私達が大きな箱に手を出してしまった。小さい箱にしとけばよかった。」
ワタシ最近じぶんの人生を振り返ってよく考えるのです。
『若い時にもっと上の道を選べば違う結果になったのでは』っていう結局かなわなかった夢のことを。
でもどんなに考えても結局この言葉に行き着きます。分相応って。
シェイクスピアはやっぱりすごいですねえ。でもこの二重構造のアレンジにしたクドカンもすごい。
今回はいろんな登場人物のセリフの意味をどれもこれも素直に理解できました。
古典にありがちな『え?今のセリフの意味ってなに?』ってのがないんです。
いちいちなるほどって理解できる。やっぱクドカンってすごいなあ。
ゲキ×シネ総選挙2024に投票したい作品
何度でも見たい!できれば音響の良いシアターで。声を出してもいいなら叫びたいくらい。
生演劇のライブ感がいいってことはもちろん知ってるけど、映像ならこんな素敵な作品を何度でも繰り返し見ることができる!
ゲキ✕シネって最高!
さて来週は天海祐希さんです。明日からまた仕事頑張ろ!
最後まで読んでいただきありがとうございました。