終活でダウンサイジング|50代が中古マンションに住み替えて手放したものと変わった暮らし【体験談】

ここのところずっと【終活】のための断捨離にハマっています。 でも、ただ単にいらないモノを選別して処分していくだけでは、なかなか進みませんよね。
そのモノを購入したきっかけや思い出、そして「これ高かったのよね……」という購入金額までよみがえってきては、うーんと手が止まってしまいます。
「いつか使うかも」「家族の思い出が詰まってるし」 考え出すと苦しくなってきて、「まあ、今日のところはやめておこう」と扉を閉める。

そもそも断捨離とは、ヨガの思想が元になった「物への執着から離れる」ための行法なのだそうです。
断: 新たに手に入りそうな不要なものを断る
捨: 家にずっとある不要な物を捨てる
離: 物への執着から離れる
分かってはいるけれど、もっとポジティブに、楽しい気持ちで取り組む方法はないものか? 今回は、少し視点を変えて「老後の目的地」から逆算して考えてみることにしました。
衝撃だった、介護施設の「6畳」という現実
実は最近、義母の介護施設を探す機会があり、何件も介護施設の見学に行きました。どんなに立派な施設でも、個人のプライベート空間は「約6畳(15㎡〜18㎡)」が標準です。


トイレと洗面所を除けば、居住スペースはわずか6畳ほど。 ベッドと小さなチェストを置けば、それでいっぱいです。
最初は「狭っ!」と思いましたが、これが現実です。
そして、気づきました。 「私の人生の最終目的地も、きっとここなんだ。」
今、大きな一戸建てに詰め込んでいる大量の思い出たちは、残念ながらこの6畳には持っていけません。ならば、今から少しずつ、このサイズに合わせて身軽になっていく必要があるのではないでしょうか。

理想の10年を叶えるための「住み替え」
私たちが住み替えを考え始めた直接のきっかけは、子供の独立でした。
今まで住んでいた郊外の一戸建ては、子育てしやすい環境を優先して選んだ家。広い庭、静かな住宅地、学校や公園まで歩いてすぐ。子供がいる暮らしには最高でした。
でも、その子供が成人して、巣立ちました。
こうなると、今の「郊外の一戸建て」は、今の私には少しサイズオーバーです。 庭の手入れや階段の上り下り、メンテナンスの手間……。歳を重ねるごとに「手に余る」存在になっていくのが目に見えています。また、最寄りの駅まではバスか自転車で、街に出るまでが億劫。
これは……「住み替え」したほうがいいな!
子供のための環境から、自分たちのための環境へ。
夫婦二人で考えたのは、「この先、どんな暮らし方をしたいか?」ということ。芝居や映画を観たい。習い事を増やしたい。美術館、カフェ、好きなお店へ気軽に出かけたい。
そのためには、家に引きこもらずに「出かけたくなる」環境がいい。つまり、交通の便がいい場所。駅に近く、都会に近い街。
物件は新築でなくていい。中古マンションで十分。その分、立地にこだわる。リフォームで自分たちの好みに仕上げる。そのほうが、お金も時間も余裕が持てると思いました。
夫婦で「未来の図面」を共有する
立地重視で中古物件を探し、自分たちに合わせてリノベーションする。 そのためには、物理的にモノを減らさないと、新しい家には入りません。
「捨てなきゃ」と思うと苦行ですが、「新しい住まいで身軽に笑っている自分」を想像すると、断捨離はワクワクする「引っ越し準備」だと思えるようなりますよね。
ただし、この計画には大きなハードルがあります。 夫と理想のイメージを共有し、協力してもらわなければ、断捨離は進みません。
夫には夫のこだわりがあり、思い出がある。 認識を合わせておかないと、狭いマンションへの引っ越しは「共同生活の破綻(=老年離婚)」の火種になりかねません。

ちょっと面倒ですが(笑)まずは夫婦会議からスタート。二人で不動産屋めぐりをしながら、理想とする「今後の生活」を話し合いました。それから数年__。
自分たちにちょうどよい中古マンションを見つけて、ようやく引っ越しできたのはちょうど60代に入ったころ。50代のうちに方向性を決めて、いろいろ準備して実際に住み替えたのは60代——結果的にそのくらいの時間がかかりました。
住み替えで実際に手放したもの
引っ越しが決まってから、本格的な断捨離の始まりです。「狭い部屋には入らない」という物理的な制約は、優しい締め切りです。迷っていたものにも、自然と答えが出ました。
今回の住み替えで手放した「大物」だけでも、これだけあります。
- 🪵 タンス(全部):ずっと持ち続けていた婚礼だんすを全て処分しました。必然的に服も断捨離することになりました。
- 🎹 ピアノ:子供の頃から弾いてきた思い出のピアノ。でも新居には置けない。次に弾いてくれる人のもとへ。
- 📺 テレビ:大きなテレビも新居のサイズに合わせて買い直し。
- 🛋️ 大きなソファ・リビングテーブル:ゆったりサイズの家具はコンパクトな新居には入らない。
- 🧊 大きな冷蔵庫:一戸建て時代のファミリーサイズ。二人暮らしには不要なサイズでした。
- 🍽️ 食器その他いろいろ:来客用・行事用で眠っていた食器たちを大量に手放しました。

ピアノを手放す時は、さすがに少し心が痛みました。でも、新しいオーナーのもとで弾いてもらえるほうが、ピアノも喜ぶはず。そう思うことにしました。
リフォームの詳細はこちらの姉妹ブログに書いています。

住み替えてよかったこと、ちょっぴり大変だったこと
よかったこと
- 🙌 自分の部屋を持てた:一戸建て時代にはなかった「自分だけの空間」。これが一番よかった。好きなものだけ置けて、好きなことができる場所がある幸せ。
- ✨ 必然的に断捨離が完了した:「入らないから捨てる」という物理的な制約のおかげで、何年も迷い続けていたものに決着がついた。
- 🌿 好きなものだけに囲まれて暮らせる:スペースが限られるから、本当に好きなものしか置けない。結果的に、毎日目に入るものが全部お気に入りになった。
- 🧹 家事がラクになった:広い家の掃除、庭の手入れ、階段の上り下り……一戸建ての維持管理は想像以上に体力を使っていた。コンパクトな家になって、家事の負担が目に見えて減った。
- 🚶 動線が短くて済む:コンパクトだからこそ、キッチンから寝室まで数歩。「あれどこだっけ」という迷子もなくなった。

正直、大変だったこと
一つだけ正直に言うと、ずっと一軒家だったので集合住宅の生活にはちょっと戸惑いました。
上の階の生活音が聞こえることがある。エレベーターで近所の方と鉢合わせする。ゴミ出しのルールが細かい……。一戸建て育ちには、最初は小さなカルチャーショックの連続でした。
でも慣れてしまえばどうということはない。そして何より、毎日の生活が楽しいという事実が全部を上回っています。
50代で考え始めて、60代でついに住み替え。やってみてわかったこと
一つだけ覚悟しておいてほしいのは、歳を重ねてからの引っ越しは、若い時より体力的にずっと大変だということ。荷物も多いし、判断する量も多いし、なんたって体がきかない場面がある。
でも、それでもやってよかったと心から思っています。
断捨離が進まない人に伝えたいのは、「増えすぎたモノを処分するには、物理的に家のサイズを小さくするのが一番手っ取り早い」ということ。住み替えという締め切りがあると、何年も迷い続けていたものにも答えが出ます。
モノの整理だけじゃなく、マネープランも作って、これからの人生をどう生きるかも考えて。そのプロセスが心身ともに身軽にしてくれました。
今、毎日の生活がとても楽しいです。
介護施設の6畳から逆算して決意したあの日から、ずいぶん遠くまで来たなあと思います。
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