上川隆也&堺雅人の芝居力量がスゴイぞ!『蛮幽鬼』のかんたんレビュー
ここのところ体調が芳しくなく、先週の『SHIROH』は見に行けませんでした。その前の週は途中退場したので、なんかとっても久しぶり。
この作品は初見です。体調も含めてちゃんと最後まで楽しめるか不安でしたが、終わって見ればあっという間。最初からどっぷり浸って最後まで楽しく鑑賞できました。
今回の出演者みんな安定のお芝居で、締まりがあってほんと良かった。楽しい時間でした。
やっぱり役者の力量って大事だねー。
<蛮幽鬼> バンユウキ
2009年9月~11月 東京は新橋演舞場、大阪は梅田芸術劇場にて公演
脚本/中島かずき 演出/いのうえひでのり
キャスト/ 上川隆也 稲森いずみ 早乙女太一 / 橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと / 山内圭哉 山本 亨 千葉哲也 / 堺 雅人 他
遠い昔、島国の鳳来(ほうらい)で生まれ育った若者の伊達土門だてのどもん(上川隆也)は「蛮教」を学ぶため、果拿(かだ)の国へ、仲間とともに海を渡って留学していた。
しかし帰国直前、土門は仲間だったはずの稀浮名(山内圭哉)と音津空麿(粟根まこと)の謀略によって殺人罪のぬれぎぬを着せられてしまう。
監獄島に幽閉された土門は髪がすべて白髪になるほど苦しめられ、若いころの面影はなくなっていく。
幽閉から10年後、土門は牢獄に抜け穴を掘り、サジと名乗る男(堺雅人)とともに脱獄に成功する。復讐に燃えて祖国へと戻った土門は、飛頭蛮ひとうばんという僧の名で新しい「蛮教」を掲げて布教し始めていた。
そんな飛頭蛮を、大王の妃が、護衛の剣の達人・刀衣(早乙女太一)を伴い訪ねてくる。
その妃とは、土門のかつての婚約者・京兼美古都(稲森いずみ)だった。
心揺れる中、土門は自分に殺人罪のぬれぎぬを着せた裏の人物は誰だったのかという真相に行き着く。
土門の復讐は果たされるのか――
サジと名乗る男は一体何者なのか――
美古都の心の奥底に秘めた想いとは――
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ミーハー気ままな感想を覚え書き(敬称略)
上川隆也と堺雅人
この作品はアレクサンドル・デュマの『モンテ・クリスト伯』(巌窟王)がモチーフで、裏切りと復讐の連鎖が続きます。
あっちでウソ、こちらで裏切り、アイツもコイツも殺してやる!といろいろドロドロして重いのですが、上川隆也の演技が緩急とても上手い。
眼力の圧力で押してくるシーンと軽い笑顔でさばくシーンの切り替えはさすがです。
小気味いいテンポ感でどんどんストーリーが進んでいくので楽しい。
堺雅人の爽やかな暗殺者ぶりも絡まると、ますますスピード感が増してのめりこんじゃう。
他のキャストもみんな安定していて、途中でカクカクつまづくこともなくどっぷり浸れました。
役者の力量ってほんと大事!!
あーいいモノ見ました。至福の時間。
その他のキャストについて
あーもうこれはこれは。早乙女太一の舞の美しさにため息が出ます。今回は殺陣よりこっちのほうが記憶に残って、ふー。
今回の橋本じゅんは「コールアンドレスポンスータイム」が唯一の新感線モード。あとはきっちり安定感のある芝居でしたね。 あのメイクがすごーく気になって。まじまじと見てしまった。
千葉哲也がいい味出してましたねー。いつも安定感のあるいい役者さんですが今回もさすがです。あの善人面からの豹変ぶりがとってもよかった。
新感線のメンバーはいつもよりおふざけが抑え気味でしたが、しっかり脇を固めていました。とくに右近健一の鳳来国の大王は気品と哀愁があって良かったなあ。
大好きな作品になりました!
今日はここまで。
ゲキ×シネ20thツアーも残り三作品となりました。
早く体調を戻して最後まで残りを鑑賞したい!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。