【50代からの終活】家族を迷わせないために作った「ワタシの事前指示書」

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昨日、ウチの猫のミカンさんが昼寝中に3階ベッドルームに閉じ込められていたのに気づかず半日。「にゃあ!!!!(ちょっと開けて―!)」という大きな鳴き声に慌ててドアを開けてみると、羽毛布団の上に粗相が。

まあまあしょうがないよね。ご本人も不如意にしばらくギャアギャア鳴いてご立腹。ゴメンゴメンと謝りながらの後始末に大わらわでした。

さて、今日は前回のブログに書いた『事前指示書』について友人に問われたので詳しく書いてみます。

目次
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そもそも事前指示書を書いたきっかけ

厚生労働省が薦める『人生会議』をご存知ですか?
「人生の最期について、家族や医師と話し合いをしておきましょう」という取り組みです。

それよりもさらに具体的なものが『事前指示書』。事故や病気で判断力を失った場合に備えて、医療やケアに関する希望を文書に残しておくものです。

ワタシはこの『事前指示書』を以前から作っていて、家族全員で確認して署名捺印しています。

きっかけは、義兄が急性心筋梗塞で倒れたこと。

5年前、義兄は夕方の通勤ラッシュで満員電車に乗っている最中に、突然心臓発作を起こしました。

都心から郊外に向かう満員の快速電車だったため、次の停車駅まで他の乗客も全く身動きとれず、もちろん車内で救急手当などできず、10分後ようやく駅についてホームに運び出されてAED処置。救急車で病院に搬送されましたがすでに意識不明に。

倒れてから約1か月後、救急病院の医師から家族全員への呼び出しがありました。

手を尽くしたがこれ以上の回復は望めない、一度も意識が戻ることなく、自発呼吸もできない、いわゆる植物状態との診断です。

人工呼吸器を止めると一定の時間で心停止になり死亡すること、ここは救急病院のためベッドを空けなくてはいけないこと、本人の意思が確認できないので人工呼吸器を外すかどうか家族が判断してほしいとのこと。

義母、配偶者である義姉、弟である私の夫はすでに覚悟をしていたようで医師の説明を黙って聞いていましたが、義兄の長男である甥っ子が突如「いやいや、まだ心臓が動いているなら死んでないでしょう?機械を止めないで下さい!!」と叫んだのです。

医師は即座に「わかりました。では、すぐに転院の手続きを進めます」と言い、席を立ちました。
その瞬間、人工呼吸器を外すという選択肢はなくなりました。

その後は慌ただしく手続きをして人工呼吸器と胃ろうチューブをつけたまま、郊外の専門病院に転院しました。

その後の生活はというと

世帯収入も無くなり、行政からの補助はありつつも入院の出費は続きます。

なんの反応もない状態にだんだんと親族や家族の見舞いに行く回数も減る。

義姉は二世帯住宅に同居する軽い認知症の姑の世話をしながら毎日暮らす。

いつまでとわからないままダラダラ足踏み状態が続く、なんとも沈んだ空気が家中に漂っていました。

3年半の間、人工呼吸器と胃ろうチューブにつながれたままの義兄は一度も目を覚ますことなく、最後は臓器不全で亡くなりました。

お葬式のとき、もちろん悲しみはありました。でも口には出しませんが、どこか「やっと終わった」というほっとした空気が流れたのも事実でした。これでやっと前に進める。そんな気持ちが、家族みんなの中にあったのだと思います。

ワタシは、ずっと考えていました。

義兄は本当はどうして欲しかったのだろう?

甥っ子はどう感じているのだろう?

そもそも「家族に判断を委ねる」って、精神的なプレッシャーがスゴすぎないか。

特に、甥っ子にとって自分の父親の死を決断するなんて、あまりにも酷だったでしょう。

だから、あのとき、あんなふうに「機械を止めるな!」と叫んだのだと思います。

あの時は、しょうがなかった。

でも、もし私が義兄の立場だったら?
家族にこんな重い決断をさせたいだろうか?

いや絶対答えは「NO」です。

プレッシャーに弱い私の夫は、きっと決断できなくてオロオロする。

ワタシの性格をよく知る息子でさえも、心優しいのできっと判断に苦しむでしょう。

自分の最期をどう迎えるか、あらかじめ自分で考えて決めておくこと。
そして、家族が迷ったり苦しんだりしなくて済むようにしておくこと。

そのために、私は「事前指示書」を作ることにしました。

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私の事前指示書

ネット上で『事前指示書』と検索するとたくさんのサイトがあり、説明文とフォーマットが表示されますが、どれを選んでもだいだい同じ内容です。

ただ、ワタシが5年前に検索して参考にしたサイトを今回探しましたが見つからず、同じフォーマットのものも見当たりませんでした。ちょっと古いのかも。最近のはもっと簡略化されています。

ワタシは、あまり簡略化されているのもどうかと思うので今でもこれを使っています。

夫と息子に読んでもらって署名してもらった原本を保管しているだけでなく、それを写メしたものを自分と息子のスマホにも入れて持ち歩いています。

いつどこでどんな状況になるかわからないし、紙の書類は緊急時にすぐ取り出せるとは限らないので、デジタルで分散保管しているのです。

今回、義兄のことについてや事前指示書の意味について、息子とは何度となく話し合いました。

ワタシの性格や価値観をよく知っている彼は、すぐに理解して協力してくれました。

こういう話を嫌がる夫でさえ、書面を読んで署名捺印してくれました。

アナタはどうして欲しいの?

まあ、嫌がっててもいつかは話し合うことになるでしょう?

だってねえ、誰にだってやがてやってくる場面だもの。

これも『終活』のうち、残される家族のための『終』のひとつです。

今日はここまで。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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