クドカン×古田新太×堤真一☆ゲキ×シネ『蜉蝣峠』のかんたんレビュー
メタルマクベス以来の宮藤官九郎の脚本。楽しみでしかない。
主役の闇太郎ばかりか、登場人物のほとんど全てがアウトローという極端な設定。
ここのところ客演主演が多かったけど今回はがっつり古田新太で。それがとっても楽しみです。
<蜉蝣峠> カゲロウトウゲ
2009年3月~5月 東京は赤坂ACTシアター、大阪は梅田芸術劇場にて公演
脚本/宮藤官九郎 演出/いのうえひでのり
キャスト/ 古田新太・堤 真一・高岡早紀・/ 勝地 涼・木村 了・梶原 善・粟根まこと・高田聖子・橋本じゅん 他
いつの頃からか蜉蝣峠に一人の男が棲みついた。その名は闇太郎(古田新太)。この男、名前以外の記憶がない。
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ある日、元旅役者の銀之助( 勝地涼)と出会い、麓のろまん街へと降りてきた。
さびれて荒んだ宿場町のろまん街では、立派(橋本じゅん)と天晴(堤真一)の二人の親分による抗争が続いていた。
実はこの二人は義理の兄弟。天晴の姉・お寸(高田聖子)が立派の女房だからだ。
闇太郎と銀之助は危うく斬り合いに巻き込まれるところを、飯屋のがめ吉(梶原善)に助けられる。その時、声をかけてきた女があった。
天晴組に囲われているその女・お泪(高岡早紀)は、闇太郎を知っていると言う。
その意外な過去を思い出せないながらも、闇太郎はお泪にひかれていく。
一方、天晴は闇太郎の腕を買い、代官殺しを持ちかける。
天晴組優勢! しかし、立派組の跡取り・サルキジ(木村了)が江戸から戻り、抗争は激しくなる。
さらに、ろまん街荒廃の原因となった25年前の通り魔殺人事件の謎がからんで、
闇太郎は次第に追い詰めれていき・・・。
ミーハー気ままな感想を覚え書き(敬称略)
いのうえ歌舞伎<壊>パンクと題されたとおり、いつもとちょっと雰囲気の違うコントからの始まりでした。
このコントの部分が思ったより長かったかなあ。
いちばんカッコイイのは堤真一?古田新太?
堤真一のシャモリ(軍鶏)が段差から降りる時にグラってなるたびに「危なっ!」って声が出ましたよ。
しかーし、よく考えたらジャパンアクションクラブなんですよね彼って。
顔もデカくて表情のメリハリもはっきりして背も高い。動きも大きく、殺陣も美しい。
バリバリの関西弁も色気があっていいっです。
へーこんなにかっこいいんだあって再認識しましたよ。
古田新太はほんとイイですねえ。いつも思うんだけど何がこんなにいいんだろう?
少ない動きと硬めの淡々としたセリフまわしで最小限の芝居しかしてないように見えるのに。
序盤の下駄で防御するシーンも、堤真一との最後の決闘シーンもシンプルな動きなのにピタッときまる。
歌もうまくて。背の高さや足の長さ、顔つき、身体つきだって全然なのに。
結局いちばんカッコイイってことに。ズルいな。そしてスゴイな。
その他のキャスト
ハスッパな姉さんをやらしたらピカ一の高田聖子。今回のお寸もいいですねえ。ホント好きです。
橋本じゅんと逆木圭一郎とインディ高橋の劇団トリオのPerfumeばりのダンスと唄もあって。
橋本じゅんさんがめちゃくちゃ楽しそうだった!
前から高岡早紀の魅力は絶対色気のある声だと思っていたけど、今回も納得。
「ヤミちゃん?ヤミチャンなの?」って初めて声かけるとこからもう色気全開。
天晴(堤真一)がよく手放したなあと思うぐらい。いいですねえ。
ストーリーは最初は下ネタ、最後はシリアスだったけど嫌いじゃない。
下品あり、笑いあり、泣かせあり、伏線あり、疾走感ありのクドカン脚本も楽しかったです。
今日はここまで。
最後まで読んでいただきありがとうございました。