認知症の義母を埼玉から大阪の施設へ|入所準備・住民票異動・車いす新幹線移動【体験談】

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前回の記事の最後に、こう書きました。

施設を決めてからのミッションがこれまた大変でした。

正直、施設が決まった時点で「山を越えた」つもりでいました。

しかしここからが第二の山場でした。今回はその顛末を書いておこうと思います。

目次
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まずは施設への入所準備から

入所が決まると、まず申込の手続き、介護保険認定の確認があり、その次に本人との面談があります。

うちの場合、義母は入院中でしかも埼玉県。とても本人が施設に出向けるような状況ではありません。

そこで施設側が病院のソーシャルワーカーと連携して、ネットでのオンライン面談という形になりました。(この時点では、本人には施設入所の件は伝えていません。)

面談と並行して、入所に向けた持ち物の準備も進めます。

  • タオル類
  • 掛布団
  • 布団カバー・枕カバー
  • 着替え
  • 室内履き
  • おむつ など

💡そしてこれら全部に名前を記入すること。共同生活の場なので、タオル一枚、靴下一足に至るまで名前を書きます。数が多いので、これがなかなかの手間でした。

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役所手続きは早めにするべきだった

住民票を、まず異動させる

グループホームへの入所には、住民票をその施設の住所地に移すことが前提になります。これを最初にやらないと、この後の手続きがすべて足踏みしてしまうので、ここが実質的なスタート地点でした。

さいたま市側の転出届はネットで提出でき、ここは思ったよりあっさり終わりました。問題はこの先、大阪市での転入手続きです。

大阪市北区役所へ、書類を抱えて代理申請

本人は入院中で動けないので、すべて代理で手続きをします。大阪市北区役所に持って行ったのは、次の書類でした。

※以下はあくまで大阪市北区役所での話です。必要書類や手続きの流れは自治体によって違うので、実際に動く際はお住まいの(転入先の)役所に事前に確認してくださいね。

  1. 介護保険被保険者証
  2. 介護保険負担割合証
  3. 後期高齢者医療資格確認書
  4. 障害者手帳
  5. マイナンバーカード
  6. 委任状
  7. 代理人(自分)のマイナンバーカードまたは免許証

💡ポイントは⑥の委任状です。上記すべての転入手続きを委任する旨を、一枚にまとめて記載しておきました。窓口ごとに委任状が要る……となると大変なので、ここは事前にしっかり書いておいて正解でした。

それぞれの窓口へ、即日では終わらないものも

まずは、転入届です。これは問題なく進み、住民票も即日発行されます。

障害者手帳も、窓口で住所変更の手続きができます。

マイナンバーカードの住所変更は、申請書類を提出後、住所確認のための書類が後日郵便で届きます。その書類を持ってもう一度窓口へ行く必要があります。一度では手続きが終わりません。

そして、介護保険後期高齢者医療はそれぞれの窓口で手続きを行います。

💡ここで、一番の誤算が、介護保険の住所変更は即日ではできないということ。
「2週間はかかります」と言われました。新住所版の被保険者証は後日郵送で届きます。
なお、しばらくは前の住所地で認定された要介護度が引き継がれます。

ゴールデンウィークをはさんで、入所日にギリギリ間に合わず

グループホームの入所には、新しい住民票新住所が記載された介護保険被保険者証が必要です。

ところが介護保険被保険者証は即日発行されず、郵送で届くのを待つしかありません。

しかも、今回のタイミングがちょうどゴールデンウィークと重なってしまい、役所が動かない日が続きました。結果、入所日までに新住所の書類が間に合わず……。

最終的には、施設の方で融通してもらって事なきを得ました。ヨカッタです。ただ、もし連休をはさまなければ、あるいはもう少し早く動いていれば、ここまでギリギリにならずに済んだかもしれません。

役所の手続きは「即日で終わらない」「郵送を待つ時間がある」「連休で止まる」——この3つを見込んで、早め早めに動く。これが今回いちばん身にしみた教訓でした。

埼玉から大阪までの車いすでの移動

役所手続きが一段落したら、いよいよ本人を連れての移動の準備です。

会社をまたぐ予約が、想像以上に煩雑だった

事前に車いす専用座席同伴者座席を予約しなくてはいけません。

大宮→東京はJR東日本、東京→新大阪はJR東海と、会社が変わります。この2社をまたぐ車いす席の予約が、ネットではどうにもスムーズにいきませんでした。しかも今回は障害者手帳を使った割引も適用したかったので、なおさら手続きが複雑に。

結局、新大阪駅のみどりの窓口まで出向いて購入することになったのですが、それでも窓口対応だけで約1時間かかりました。同伴者と障害者割引がからむ乗り継ぎ予約は、オンラインでは完結しない、というのが今回の実感です。

前日に車いすを埼玉に運ぶところから

まず移動で使う車いすを、大阪でレンタルして準備しました。それを持って、前日に新幹線で埼玉に向かい、退院・移動に備えます。

この前日の新幹線の座席は「特大荷物スペースつき座席」を予約しました。

いよいよ移動当日、埼玉から大阪へ

そして移動当日。

退院した病院からJR大宮駅までは介護タクシーで移動しました。車いすのまま乗り降りできる仕様の車両で、乗せる・降ろすという動作そのものを専門のドライバーに任せられたのは、体力的にも精神的にもかなりの安心材料でした。

💡ちなみにこの病院→大宮駅の介護タクシー代は7,160円。距離や事業者によって変わると思いますが、ひとつの目安として。

車いすのまま介護タクシーに乗り込むところ
介護タクシーに乗り込むところ

大宮→東京:JR東日本の車いす席

JR大宮駅から東北新幹線に乗車。車いす対応の座席を事前に予約して確保しました。

この車いす対応座席は広々として、使いやすく快適でした。

💡JR大宮駅の改札ですべての切符(この先乗り継ぐJR東海の分も含めて)を提示しました。そうすると、この先の各駅に連絡が回り、乗り換えのたびに駅員の方が待機して介助して頂きました。スムーズな連携で大変助かりました。

東京→新大阪:多目的室を予約したけれど

東海道新幹線では、車いすのまま利用できる個室の「多目的室」を予約しました。

認知症の義母が当日どういう反応をするのか、長時間の移動で生理的にどんなトラブルがあるかが全く予想できず、やはり個室がいいだろうと判断したのです。周囲の視線がない分、本人も落ち着いて過ごせるのではと考えました。

本人にとってはこの判断は間違っていなかったと思います。義母は多目的室で座席に座り、駅弁を食べ、車窓の景色を楽しみながら機嫌よく過ごしていました。長い道のりの最後にはさすがに疲れた様子でしたが、少なくとも移動中は落ち着いて過ごせたようです。

ただ、正直に書くと、この選択、同伴者にとっては失敗でした。多目的室には付き添い用の椅子がパイプ椅子しか用意されておらず、新大阪までの間、座り心地の悪さにかなり参りました。

当日の義母の様子だと、普通に車いす対応座席にしておけば良かったかなと思っています。

JR東海の東海道新幹線の多目的室
東海道新幹線の多目的室

新大阪駅では、思わぬ「裏口通路」で

新大阪駅のホームでも、駅員の方が乗車口で待機してくれていました。

新大阪駅で職員が介助のために到着を待っているところ
新幹線の到着を待っています

介助をうけて下車したあとは、職員専用エレベーターから改札へ。

そして職員専用の裏口通路を通ってスムーズに誘導してもらえました。

💡この裏口通路、なんと芸能人も使うことがある通路なんだそうです。もともとは作業用の通路なのですが、人目につかずに移動できるということで、そういう使われ方もするんですね。

新大阪駅の裏口通路
職員専用の通路

新大阪駅前の1階に介護タクシーを待たせている旨を伝えると、この通路を使って、正面口1階まで連れて行ってくれました。長い移動の最後、思いがけず「特別ルート」を通ることになって、大変な道中の中でちょっとおもしろい体験でした。

新大阪駅からグループホームまでは、再び介護タクシーを利用。長い移動の最後まで、無理のない形で送り届けることができました。

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振り返って

書き出してみると、ひとつひとつはそれほど難しい手続きではありません。

ただ、これだけの準備を短時間でこなすのは、なかなか大変でした。

私の義母の場合、骨折して車いす、認知症、埼玉県から大阪市への移動、退院と同時にグループホーム入所、などの事情が重なりました。特殊なケースかもしれませんが、どなたかの参考になればと思い、体験談として書いておきます。

今回は、施設紹介業の知人、グループホームの職員の方、介護タクシーやJRの職員の方々などいろんな方にお世話になって、無事に移動できました。感謝します。


あれっ?と感じてから、3年かかって義母を施設に入所させることになりました。
ここまでの道のりは、別エッセイに書いています。

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